KOMA復活を願う者の一人

「駒田蒸留所」へ行ってきました。
いえ、観てきました。




災害によって壊滅した蒸留所を再建する物語で、途切れた製法を記憶と絆で再現するムネアツアニメです。

作品の中でも触れていますが、ウィスキー造りでは時間を味方につけないと成し遂げられません。
おおまかに7工程で作られる後半に熟成があります。
ウィスキー造りにおいて重要な工程の一つです。
この熟成期間が最低でも3年以上必要になります。
瓶詰めされて商品として世に出るまでに3年以上を有し、決して多くは作れないのがウィスキーです。
熟成期間に原酒は蒸発し樽が吸収し減っていきます。
熟成期間が10年を越えると高額になるのは希少性が増すからですが、50年以上なんてものは奇跡です。
いつだったか、マッカランの100年というのが出回ったことがありましたが、たしか数億円の値がついたはずです。


タイパだコスパだと目先の成果を求めるのがスタンダードの現代にこの作品は大きな意味を持ちます。
どっしり構えじっくり向き合わなくてはできない仕事がある。
利益よりも意味のあることを考える。
結果として成果は必要ですが、その道程の全てが大事です。
それがモノ作りだと改めて心に刻みます。

劇中、主要人物の仕事へ向き合う姿勢が変わっていく様が描かれますが、彼の意識の変化はよく理解できます。
彼は仕事を為事に昇華させた。

良い映画に出会えました。

さて、今日は何を飲もうかな。