蝙蝠の撃退法

夕方、事務作業に一区切りを付け、コーヒーを入れに一階に降りて玄関ホールの電気を付けると、何かの気配を感じました。
何も見えず聞こえませんが、ヤバイ雰囲気だけがビリビリと僕を刺激します。
ゾワゾワ?
ザワザワ?
ドキドキ?
バクバク?
よくわかりません。
全身鳥肌が立ち、震えながら廊下の電気も付けます。
暗い方へ逃げていく影。
音もなく飛翔し鋭く静かに小さく羽ばたくそれはバットマン。
鋭利で不気味なコウモリ。

どうしたらいいかわからず、とりあえず玄関から飛び出して呆然としました。
困った。
取り敢えずこのままにはできないし、何より今見失う訳にはいかない。
恐る恐る玄関に戻って、廊下の隅で羽ばたくコウモリを見つめながら必死に対策を練りました。
コウモリは伝染病の宿主です。
とにかく触れたくない、近寄りたくない。
距離を保ちながら戦う手段は何かあるか?
何も無い。
何も思い浮かばない。
蜂退治のスプレーが近くにあったけどなんか違う。
取り敢えず此処はまずい。
どこかの部屋へ誘導したい。
応接室の電気をつけたら、キッチンの方へ逃げていきました。

なるほど〜

コウモリは夜行性ですよね。
明るいのを嫌うんですね。
一つの部屋を残し全ての部屋の灯りをつけたら、追い込めました。
最後に、追い込んだ部屋の灯りをつけたら、たまらずといった様子で床に落ちて縮こまってしまいました。
羽ばたいている姿では20cmくらいはあったかと思いますが、床で縮こまった姿は5cm位のよくわからない物体です。
微動だにしないな。
さて、素手は無理。
怖すぎる。
どうするか。
虫取り網でもあればな。
あるわけ無い。
どうしよう。
遠距離攻撃出来るのものは何もありません。
何より倒しては駄目だ。
追い出さないと。
あるのは段ボールくらいです。

段ボールで突付いてみても微動だにしない。
イケる!
フタの一辺をちぎって箱に掻き込んで、とにかく影を作らないように灯りが当たるように移動して外まで運びました。
外に、暗がりに出た瞬間復活しそうな雰囲気をかもし出しているため、玄関からは箱ごと投擲です。
取り敢えず玄関を閉めて、消毒したほうが良いだろうと思い出来る限りはやってみました。
アルコール消毒で良いのだろうか。

しばらくして外の箱を見てみると、もう居ません。
ふう。
一安心。

いやー、怖いですねー
事務所内に棲み着いてないか調べたほうが良さそうですね。
マジこえー