狂犬の修羅道

2020.8、新型コロナウィルスが最も恐れられた年の夏、友達の友達の知り合い位の近いんだか遠いんだかわからない微妙な距離間の、と言うより遥か彼方のとあるパイセンが肺がんに侵されていることがわかりました。
当初、体調を崩し喉と肺に違和感を感じていたことから新型コロナウィルスの感染を疑っていたそうです。
どちらにしてもダメージは大きいことですが、まさかガンとは思っても見なかったことでしょう。

パーティー(ではないがそう呼ぶに近しい集まりの)ような場で挨拶した程度の薄い関係性ながら、深刻な状況を聞いて心配しています。
たぶん、今会っても僕のことはわからないでしょう。
誰?ってなるでしょうね。
でも、僕は勝手にカッコいいパイセンだと思ってます。

その人は歌うため、外科手術を受けると今後歌うことが難しくなることから別の治療法を模索したのだそうです。
重粒子線という先進医療での治療ならば身体への負担が少なく済み、今後の活動にも希望が見えるのだという。
しかし、先進医療ともなれば医療保険が適用されないため高額な医療費が必要となる。

頭を抱えたその人を救ったのはその人の活動のスタッフと友人達でした。
オムニバスアルバムやグッズを作り金を集め、更にクラウドファンディングも開設。
治療費の負担はだいぶ楽になったとか。
10万円の応援コースには手が出せませんでしたがアルバムは買いました。
めっちゃ豪華で嬉しくって聴きまくってます。


程よい距離感の僕は客観的に事態を見ています。
若い頃、ヘビースモーカーだった僕は、肺がんで死ぬなら本望とかイキった事を言っておりました。
耳が痛い人が多いハズ。
30歳過ぎて英雄になれずに生き延びてしまった人達は今度は逆に長生きを望むもの。

パイセンがイキってたかどうかはよくわかりませんが、僕の想像ではイキってたのだと思います。
キャラ的に。

大人になって心変わりしても、恥じずに堂々と生き抜くのがかっこいいと思います。
だから闘病を勝ち抜けて復活してほしいです。
またステージで吠えてほしいです。
ダイブで応えます。


ところで、重粒子線治療とはなんぞや?と思い少し調べてみました。
そもそも先進医療と言っても様々ですから。

僕は一昨年、保険の見直しをしたので三大疾病に対してどんな条件になっているのか確認しました。
重粒子線治療あります。
任意の保険では対象になっているようですね。
巷では生命保険不要論が勢力を増していますが、ハッキリ言って無理。
受け入れ難い。
怖い。
軟弱者の僕は保険が必要です。


パイセンは保険に入ってなかったのでしょう。
どうせ、保険なんかかけねーのがロックだとか言うんでしょう?
カッケー。
でも生きて活きて粋って欲しい。
力尽きるまで闘って欲しい。
マイクで世を斬る侍でしょ!
前のめりで生きてくれ。