一国七城の主へ

事業を興すと、人から一国一城の主だね、と言われることがたまにあります。
違う。
全然違う。
まったくもっておかしな話である。

国、城、主の意味は時代と共に意味を変えてきました。
その昔、身を立てるため功績を上げ主となり城を持ち国を統べるべく男達はその身を震わせたのです。
いざ国持ちとなれば城なんていくつも建てるものです。
そうした荒ぶる魂が乱立した戦国時代が終わり、国を統べた徳川幕府の政策として、各地の国に城を一つ与えその地を大名に治めさせました。
それが一国一城の主です。
現代に置き換えるなら支店長みたいなものでしょうか。

零細企業なんて大手企業の支店にも劣る、という意味で皮肉ってるのなら言ってる意味は正しい。

そのつもりで言っているのならオッケーだ。
腹はたたない。
実際そうですから。

ただ、一国一城の主でさえ、易いものではありません。

所詮一国一城の主よの、と嘲笑えるほどの者はそう多くはありません。

今に見てるがよい。
いつか状況が変わってもその態度は変えるな。
手のひら返すのはみっともないぞ。

誰がどうなろうと嗤いはしない。
みんな大変だ。

今は研ぎ澄ます。
力を蓄える。
今は一つの城を強固にするのが最優先。