どこまでも現実

ディズニーランドというところはどうやら夢の国と言われていますが、何がそう思わせるのでしょうか。
キャラクター?
世界観?
アトラクション?

休日を楽しむことは、普段できないことをするという点では何をやったって楽しいし時には夢の様な気分や体験を味わうことだってできるはず。

何故にディズニーランドだけは特別なのですか?

外界と隔離する構造、ゴミ一つ落ちていない整備された園内、あらゆる対人マニュアル、洗練されたサービス、映画の世界に入り込む仕掛け、どれをとっても高水準なのは間違いありません。

そうして魔法にかけられた子供が現実を忘れて夢の世界に浸る。
のはわかります。
その子供を夢から醒まさないように大人も一緒になって魔法にかかる。
のもわかります。

大人だけのグループで人工の夢に浸ってるのは気持ち悪い。

夢の国、という見え見えの嘘をみんなで担ぎ上げてるのが気持ち悪い。
着ぐるみの中がオッサンなのかイケメンなのかは知りませんが、ミッキーでないことは確かだ。
子供騙しならそれはそれでいい。
子供のためにあるべきだから。
でも、なんで大人が子供のためでなく、自分が楽しむために魔法にかけられたふりして子供みたいにはしゃいでるのかさっぱりわかりません。
自分がそうする事を激しく嫌悪したので僕はディズニーランドに足を運ぶことはとても苦役でした。
単に遊園地として楽しむのならいいと思いますが、そんな心構えでは太刀打ちできません。
同調圧力というやつが働きます。
そんなに構えずにただ楽しめば良いと思うのですが、こじらせてた若者だった僕には無理難題でした。
今ではそんな抵抗はないですが。
サンタクロースを暴いてはいけないのと一緒なんですかね。

ディズニーといえば基本は映画でしょうか。
映画好きな僕なのに、ディズニー作品でちゃんとわかるのはピーターパンくらいです。
たぶん他はまともに観たことないです。
ピクサーが買収されて作品の幅が広がったため、それ以降の作品は少しわかります。
子供には見せたいと思うので映画館に連れて行きますし、最近ではディズニープラスに加入して家で見れるようにしました。
大人向けの作品が少なくて残念すぎますが、スター作品のドラマはガンニバル、フクロウ、七夕の国など、かなり良かったです。

そんな風に少しずつディズニー界隈を受け入れられるようになったのに。

米国ディズニーのレストランで、アレルギーで亡くなった方がいるようです。
夫である遺族がディズニーを訴えたところ、その訴訟は取り下げられてしまったと言います。
その夫には、ディズニープラスの加入履歴があるため、とか。
ディズニープラスの利用規約には、ディズニーを相手に訴訟をおこすことはできないとか言う文言がツラツラと並べられているのだとか。

利用規約読まなかったな、、、

マジかよ。
そんなことアリですか?
めっちゃ怖い会社じゃないですか。
日本法人が同様の規約を制定しているかはわかりませんが、米国本社の会社なら間違いなく同様でしょう。
契約社会の米国らしい。
契約書に記載のある約束事は絶対です。
それはどの国であってもそうです。
事前の取り決めを重視するのは日本ではなかなかやり難く馴染まないことです。
信頼関係を構築するための順序の違いで契約書の重さ、その感じ方が違うのだと思います。
法人での契約する機会が増え、最近ではしっかり読むようになりましたが、個人での契約ではやはり目を通すことは少ないです。
米国で起こったことは数年後に日本で起こると昔から言われています。
日本も訴訟大国に変貌しつつあると日々感じています。

ディズニーを訴えた男性に対して、ディズニーは強硬姿勢は取らず、悲惨な状況であることや世論の反応を見て総合的に判断した結果、裁判を継続するとしているとか。

弱いものイジメでしかないですからね。
怖い怖い。

夢の国の運営母体の実態はこんなですが、消費者にとっては他人事ですかね。
既に完成されている作品の意味や価値が変わるわけではないし、エンドユーザーが関わる現場のキャストは素晴らしい。
これでファンが離れるかと言ったらそんなことはないんでしょう。
それで良いと思いますし。
こうゆうことは被害の当事者にならないとわからないものです。
僕だって、じゃあこれでディズニープラスを解約するかと言ったらしないですし。
まぁ今更解約したところでディズニーを訴える事は永遠に出来ませんが。


契約書を扱う者として身が引き締まります。
契約書によって守られる事も多いでしょう。
だからといって、隅っこに小さくクソみたいな文言入れ込む様な姑息な真似はしません。

細部にまで誠意のあるサービスを提供出来るよう努めます。

僕はどこまでも現実を生きるし現実の確かなサービスを届ける。
夢なんてものは人に見せるものでも語るものでもない。
自分に問いかけるツールでしかない。
夢で食えるわけではない。
夢を叶えた現実で食っていくんだろ。

誰かが作った夢に逃げるな。